学会指導医が解説|インプラントをしていると老後はどうなる?
皆さん、こんにちは。熊本市西区の慶歯科医院の院長、村上慶です。
今回は、「インプラントをしていると老後どうなるの?」というテーマでお話しします。インプラント治療は、歯の健康維持だけでなく、老後の生活にも大きな影響を与えることが知られています。老後に向けて、どのようなメリットがあるのか、また入れ歯にはないインプラントならではの特長についても詳しく解説していきます。これからインプラント治療を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
▼インプラントが老後の生活に与える影響
インプラントは比較的寿命の長い補綴装置なので、老後も引き続き使用することが可能性は高いと思います。インプラントが老後まで使用することができれば、以下のような良い影響がもたらされることでしょう。
【影響1】自然な噛み心地で食生活の質が向上
入れ歯だと取り外しが必要ですし、噛む力が劣るため場合によっては食事を工夫しする必要などがあります。
インプラントは、骨と結合することで自分の歯に近い感覚を提供しますし、十分な噛む力を出せます。老後も食事を楽しむためには、しっかりとした噛み合わせが重要です。インプラントにより、硬いものでもストレスなく噛むことができ、食生活の質が向上します。
何と言っても食事は楽しみですから、その食事をしっかり楽しめるかどうかは人生の質を良くします。また、元気な高齢者は肉をしっかり食べます。是非、生涯何でも食べれるように挑戦しましょう。
【影響2】顔の形を若く保てる
歯を失うと、顎の骨が徐々に吸収され、顔の輪郭が変わることがあります。特に老後、顎の骨の衰えは、見た目に影響を与える要因です。これは入れ歯を長期間にわたって使用し、歯があまり残っていない方に顕著です。インプラントでは、口腔内の状況を安定させますので、老後も若々しい顔の形を保つのに役立つ可能性はあります。
【影響3】良い滑舌・発音を維持できる
歯の欠損や入れ歯によって発音が不明瞭になることがありますが、インプラントは歯の代わりとしてしっかりと固定されるため、発音の問題が改善されやすくなります。これにより、老後も他者とのコミュニケーションがスムーズに行えるでしょう。高齢になるとコミュニケーションの量が減る傾向があります。特に喋りが不明瞭だとコミュニケーションも億劫になります。是非、いつまでもしっかり喋れるようにしましょう。
【影響4】周囲の歯や歯茎の健康を保ちやすい
入れ歯だとどうしてもバネをかける歯に負担をかけ、むし歯や歯周病で歯を失いやすい状況になります。また歯茎にも負担があります。
その点、インプラントは、周囲の歯に負担をかけないため、他の歯を守る役割も果たします。特に老後、歯の健康は全身の健康にも影響を与えるため、インプラントにより口内環境を整え、健康を維持することが可能です。
【影響5】心理的な安定感が得られる
老後において、見た目や口元の状態は自信に関わる重要な要素です。インプラントによって自然な見た目を保つことで、心理的な安心感を得られます。やはり十分噛める事や見た目がいい事は自信に繋がります。これにより、老後もアクティブに生活できるようになります。
【影響6】取り外して清掃する必要がない
入れ歯だとどうしても、お口の中で磨いても綺麗になりません。なので取り外す面倒さが出ます。インプラントは、取り外す必要はないので、歯と同じようにケアをするだけで清掃ができます。老後において、複雑な取り外しや清掃を行う手間がなく、歯磨きや定期的な歯科検診だけで快適な状態を保てます。
【影響7】長期的な費用対効果が高い
老後の長期的な視点で考えると、インプラントは初期費用がかかりますが、その後のメンテナンスや交換の頻度が低いため、結果的に経済的な選択となる場合が多いです。
▼入れ歯には得られないメリットがインプラントにはあります
入れ歯は、取り外しができるため手軽に感じるかもしれませんが、固定されていないため、噛む力が弱く、食べ物の選択に制約が出ることがあります。また、入れ歯は時間が経つにつれ、噛み合わせが合わなくなりやすいです。その点、インプラントはしっかりと固定され、食事の楽しみを取り戻すことができます。
さらに、入れ歯は摩耗や劣化が進むと修理や作り直しが必要ですが、インプラントは適切なケアをすれば、長期間使用することが可能です。また、入れ歯は口の中で違和感を覚えることが多いですが、インプラントは自分の歯と同じように感じるため、日常生活での不快感が少ないのも大きなメリットです。
▼老後にインプラント治療を受けるのはあり?
インプラント治療に年齢制限はなく、老後からでも治療を受けることは可能です。90歳の方でもインプラントを希望される方はいらっしゃいますし、全身状態さえ良ければインプラントは可能です。最近の60代や70代の方は、まだまだ元気で、日常生活を積極的に楽しんでいる方が多いですよね。そのため、老後も健康な口腔環境を保つことは、生活の質を維持する上で非常に重要といえます。
ただし、患者さんのお口や顎の骨、全身の健康状態によっては、老後にインプラント治療を行うことが難しいこともあるため、関心のある方はお気軽に熊本市西区の慶歯科医院までご相談ください。まずは丁寧にカウンセリングいたします。
結論としては、老後のインプラント治療は、健康を維持しつつ生活の質を向上させる手段として非常に有効で、年齢を理由に諦める必要はありませんが、若い頃よりは適応が難しくなることも少なくありません。
▼寝たきりになった場合はどうでしょうか?
寝たきりになった場合は、歯科の分野でも訪問診療がありますので自分の歯と同じようにケアしてもらうのがいいと思います。寝たきりになるとだいたい、唾液の分泌が少なくなっていて自分の歯にむし歯が多発します。インプラントはむし歯になりませんが、歯周病にかかる可能性があります。なので寝たきりとなった場合は、お口の管理の方法を歯科医院と相談しましょう。
▼まとめ
今回は、インプラント治療を受けた場合に老後はどうなるのかについて解説しました。インプラントは老後の生活に多くの利点をもたらします。自然な噛み合わせ、見た目の改善、心理的な安定感、発音の向上など、生活の質を高めるだけでなく、全身の健康にも良い影響を与える可能性があります。入れ歯にはない特長も多く、老後の生活を豊かにする手段として選ばれることが増えています。インプラント治療を検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
以上、熊本市西区の慶歯科医院でした。